結婚の約束をしよう
「これください。で、このまま着ていきます。」

「それじゃぁ着て来たお洋服を袋に入れますね。」

「結愛、服かして。」

「え、あ…。お願い…します。」

「おあずかりしますね。」

店員さんはにっこりスマイルで私の服を受け取ると、レジの方へ歩いて行った。


「ありがとうございましたー。」

支払いを済ませ、私の服が入ったショップ袋を受け取った。

「よし、次行くぞ!」

「え、まだ買うの?」

「当たり前だろ。次は靴!そのスニーカーじゃおかしいだろ?」

陵は、振り返ってニィっと笑った。

「…。」

次に入った靴屋さんでは、ショートブーツを見立ててくれた。

私が、どんどん変わっていく。

陵のやり方は少し強引だと感じる時もあるけれど、今日は魔法にかけられているみたいで居心地が良かった。


行きと帰り、外見だけでいうと別人みたいになった私が、くすぐったかった。



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