短‐私たちの距離≒10cm




「徹っ!」

ガラガラッ!と勢いよく保健室の扉を開く。





「軽い脳しんとうね。しばらくすれば目を覚ますわ。」

保健室の先生の話に少しホッとした。

「徹……。」

カーテンの裏、ベッドに横たわる徹をみた。



―心配、させないでよ。―



そっと、徹の手に触れる。それだけで高鳴る鼓動を知る。



「…………屋根。」
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