短‐私たちの距離≒10cm
「…………っ!」

頭が混乱していて、わからなくなってしまった。
涙が一筋、頬を伝わった感触と共に体を翻して保健室を後にした。




「………お話は終わった?」

「……せん、せい。」

保健室をでると、壁にもたれる保健室の先生がいた。



「何も聞いてないわ。私はいないほうがいいと思って席外してたから。」

「す、すみません。私……。」

保健室だってこと、忘れてた。先生がいたことも。

「恋って、ステキなことよ。辛くても、相手と向き合わなきゃ、だめよ。」
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