短‐私たちの距離≒10cm
それは本当に、私が思っていたことと一緒だった。


徹も私と同じこと思って、同じように悩んでくれてたのかな?


「私………も。同じだよ?」

ぎゅっと強く、強く抱き締められた。
ようやく近くに感じたその温もりに、瞳の奥がジンとする。

「さっき、気失ってる時、あやが俺を呼ぶ声がしたみたいだった。でも彩音、って呼んでも返事がなくて。きつかった。もう、ちゃんとここにいて。」

「何にも出来ないよ?」

「いいんだ。俺はあやしか駄目なんだから。」

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