僕と道化(ピエロ)と君の恋
 なんて事はもちろんない。

 ただ、僕も日之輪さんも本が好きで、たまたま日之輪さんが前から読みたかった本を僕が持っていた。

 と、ゆうだけの話し。

 決してやましい事などない。テーブルを挟んで向かい合って座っているし、恋が始まりそうな雰囲気なわけでもない。

 「全然構わないよ。汚い部屋で申し訳ないけど……」

 「そんな事ないですよ。男性の一人暮らしってもっと酷いイメージありましたし……」
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