僕と道化(ピエロ)と君の恋
 「さあ、マコト!出番だ!」

 『……』

 「こら!無視か?」

 『……』

 「あー……もう!わかったよ、僕が行けばいいんだろ!?」

 『そうそう、頑張って!』

 僕は再びフライパンに蓋をし、居間に戻った。

 「もう少しだから」

 僕は座布団に腰を下ろしながら日之輪さんに言った。

 「は、はい……」

 日之輪さんは落ち着かない様子で本を読みながら頷く。

 「どうかした?」
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