僕と道化(ピエロ)と君の恋
 今度は僕が沈黙を破った。

 「そ……そういえば、面接どうでした?」

 「え!?どうして私が今日面接だった事を……?」

 「ああ、化粧してたからわかりませんよね」

 僕は笑顔を作り

 『すみません、風船はお子様にしかお渡し出来ないんです』

 と、言った。

 「あっ……あの時のピエロさん?」

 「はい、わかりました?」

 「ええ、もちろん。あの時はありがとうございました」
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