僕と道化(ピエロ)と君の恋
 「いえ、どう致しまして」

 「おかげさまで、明日から早速仕事になりました」

 「そうですか、それはよかった」

 僕は仕事の笑顔とは別の笑顔で言った。

 「ありがとうございます。そういえばお急ぎだったんじゃ……」

 あっ……

 慌てて時計を見る。

 四時五十五分

 「あー……もう間に合いませんね」

 「すみません!私のせいで……」

 「いや、別にたいした事じゃないからいいですよ」
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