僕と道化(ピエロ)と君の恋
 「もう――無理だよ……」

 アユは呟く様に言う。

 「シンヤを信じられない……」

 「ごめん……もう絶対裏切らないから――信じて欲しい」

 口を開かないアユに尚も僕は話しかける。

 「アユが好きなんだ……アユが戻って来てくれるなら他に何もいらない、アユが僕の全てなんだ――」

 「……無理だよ」

 「アユが居なきゃ意味がないんだ!アユが居なくなって気付いた、アユは僕の生きる意味なんだ――」
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