僕と道化(ピエロ)と君の恋
 「アユの言いたい事はわかる、僕が悪いのもわかってる……虫が良すぎる事も――」

 プライドも――

 体裁も――

 理屈すら無かった。

 僕には言葉に想いを精一杯込める事しか出来ない。

 「それでも、アユが必要なんだ……信じて欲しい――」

 何の飾りもない言葉。

 見せ掛けだけの飾り立てた言葉などに、微塵も意味はない、ただただ想いを込め、僕は自分の本心を曝した。
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