僕と道化(ピエロ)と君の恋
 まあどうみても昨日のあの子には見えなかったから納得はできたけど……

 「主任、もう一人来るんですか?」

 「ああ、その予定だったんだが、まあいい、初日から遅刻するようじゃあ……」

 その時事務所のドアが勢いよく開いて、何かが転がり込んで来た。

 何か、は慣性の法則に従い、ドアから直線上にいた僕に体当たりして僕を押し倒した。

 「うわっ!」

 「きゃっ!」

 何か柔らかい物が手に当たる。
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