僕と道化(ピエロ)と君の恋
 「はい?」

 そう言って足元から顔を上げた日之輪さんが、何故かもの凄く可愛く見えて、僕は息をするのも忘れる程引き込まれた。

 決して大きくはない目にピンク縁の眼鏡、少し薄目に書かれた眉、申し訳程度に口紅を塗られた、厚くも薄くもない唇。

 「私の顔、何かついてます?」

 日之輪さんの声で我に返った僕は、眼を逸らした。

 「い、いえ……それより、何してるんですか?そんな所でうずくまって」
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