僕と道化(ピエロ)と君の恋
 「あ、あの……近いですよ」

 「あっ!はい、すいませんっ!」

 そう言いながら日之輪さんは、まるでカメラのズームアウトのように下がって、僕との距離をあけた。

 「えっと……じゃ、じゃあ次の施設に行きます」

 最初に日之輪さんを見て、それから華崎さんに視線を動かしてから、僕は次の施設へと向かった。

 次の施設は『古今東西ホラーお化け屋敷』と言う名前の、まあそのまんまホラーハウスである。

 
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