僕と道化(ピエロ)と君の恋
 「そして、マコトさんと居る時の姉さんも本当に幸せそうだった……」

 ついに葵ちゃんの目から涙が零れ落ちた。

 「マコトさん、誰も……私も、お母さんも、お父さんも、そして姉さんも、きっとマコトさんを恨んでなんていない……」

 一度溢れた涙は際限なく流れ続ける。

 「だから、姉さんの為にも、マコトさんは幸せになって下さい。多分それは姉さんの願いでもあると思うから……」

 「……うん」
< 95 / 229 >

この作品をシェア

pagetop