メール☆LOVE
“トントン…”

「遙、ちょっといい?」

ママがドアを叩き、部屋の中に入って来た。

「……。」

今まで気分が良かったのに…

ママの声を…顔を見たとたんイライラし出した!

「遙…ごめんなさい!急にあんな事言って、驚いたよね…。」

ママは私と目を合わせようとは…しなかった。

多分…合わせられなかったのかも知れない…。


「でっ、何が言いたいの!」

携帯をいじるまねをしながら言い返す。

そうでもしないと…

ママの前で“自分”でなんていられない!

お腹の所で手を握り締めたまま、ママが話し出した…

「ママ…お腹の赤ちゃんを下ろす事にしたから…。」

ママの言葉に驚いた!

「今まで、こうちゃんとの事を遙に黙っておきながら、赤ちゃんが出来たからって…。」

声が震えてうまく話せないママ!

目からは大粒の涙が…

ポロポロ…とこぼれ落ちた。

「何で!」

身を乗り出、聞き直す!

「…だって、遙に祝福されないまま…赤ちゃん…産めないもん!ママは遙が1番大切なの!」

そしてママは、涙をこらえながら笑った…。


頭と心がぐちゃぐちゃで何も考えられない!

「……て…!出てよ…出てって!!」

無理やりママを部屋から押しだし、鍵を掛けた!
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