リアルな恋は落ち着かない
7.
翌日の夜、五十嵐くんからメールが届いた。

ドキリとして、しばらく読むのをためらったけど、読まないでいるわけにもいかない。

意を決し、何度か深呼吸をした後に、私はそのメールを開いた。

『体調はどうですか。元気になったら、また話をさせてください。メールではうまく伝わらない気がするので、会ったときに話ができれば。

ただ、もう一度言っておくと、オレは橘内さんが好きですよ』


(・・・)


メールを読み終え、一気に頬が熱くなる。

好きだと書かれたメールを送ってもらうのは、ゲームキャラ以外初めてだった。


(五十嵐くん、こういうことをメールでも書いてくれるんだ・・・)


嬉しいけれど、恥ずかしかった。

それなのに、何度も読み返しては、そのたび顔を熱くする。


(やっぱり、私を好きって気持ちは、本当だって思っていいのかな・・・)


先日の言い訳は何も書かれてないし、当然不安が残るけど。

それでも、彼が「好き」という言葉で何度も嘘をつくなんて、やっぱり思いたくはない。


(でも・・・そうだとしても、結局どうにもできないんだ・・・)


いっそ、彼が私を「嫌い」と言ったら。

そうしたら、もう仕方ないって納得をして、諦めることができるだろうか。
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