恋はシミュレーションで!
《ガチャッガチャッ》
突然、戸を開けようとする音が…!
「お~い。開けてくれ~」
誰かが来たようだ。
中条は仕方なくというように手を止めた。
「あ゛ーもぉ!タイミング悪いなぁ」
た、助かったぁー・・・。
神様ありがとうございま~す!!
「次こそは童貞奪ってやるからぁ♪
バイバ~イ」
中条はスキップで去って行った。
バ、バレてたの!?
…童貞。
「大丈夫かー?
襲われてたんだろ?あいつに」
神様的な存在の彼は、俺とは正反対のギャル男だった。
「な、なんでわかったの!?」
男は教室についてる鏡を見て茶髪をセットし始める。
「だって有名だぜ?中条の童貞キラー。つーか俺お前と同じクラスなんだけど。
おれ、梅本リョウ」
「同じクラスだったんだ!
さっきはありがとう。本当に助かったよ!!」
リョウはこっちを振り返り、
「フーン。お前ほんとガキみたいな顔してんなぁ。こりゃ童貞確定だわ」