Fw:添付画像あり
「夏バテなんてされたら大変だからねぇ。でも良かったら川崎君食べて。足りなかったらあたしのもあげるから」
俺は二人の好意に甘える事にし、藤本の作った弁当を食べる事になった。
「あ、俺小野田 薫っての。この学校一のイケメン」
そう言って小野田は、日焼けた肌に強調され、真っ白に輝く歯を見せて笑った。
どうやら小野田はお調子者……もとい、ムードメーカー的な奴らしい。
でも悪い奴ではなさそうだった。
「そいやぁ村田はまた休みか?」
小野田は中身が半分になったでかい弁当箱の、タコを模したウィンナーを箸で刺しながら、葉月に問うた。
「んー、一応メール送ってみたんだけど、返事こないから……」
葉月は、広げた弁当と一緒に机上に置かれた、自分の携帯を見つめた。
「あたしもメールしたんだけど、千尋また何処で遊んでんだか」
「あいつも可愛いからな。遊ぶ男には困んねぇんだろ」
葉月と藤本の答えに小野田は自分なりの結論を出し、刺したままだったウィンナーを口に入れた。
村田とは、今小野田が座っている席の、葉月の親友の千尋という女らしい事が、この会話から推測出来た。