Fw:添付画像あり
「モデルの仕事はどう?順調?」
藤本がいかにも興味津々といった表情で葉月に言った。
藤本は葉月よりも背が高く細身で、お洒落には気を遣っている様に見える。
短い深緑のプリーツスカートからは、すらりとした長い脚を惜し気も無く披露している。
葉月は生まれ持った美貌があるが、藤本は努力によるものだろう。
そんな彼女であるから、元々美少女である葉月や、モデルといった仕事に興味があるのだろう。
だが藤本の表情には嫉妬という感情は見えず、むしろ尊敬という感情が占めている様だ。
「仕事って程じゃ。でも毎月東京まで行くのは大変かなぁ」
「えぇー、贅沢過ぎるぅ。でもスカウトって凄いよねぇ、卒業したら本契約するんでしょ?」
「うん、まぁそのつもり」
照れた様に笑う葉月に、羨望の眼差しを向ける藤本は「凄い」を連発して溜め息をついた。
二人の会話を後ろで聞きながら歩いていくと、藤本が一件の、他の家よりも明らかに新しい、今風の家の前で足を止めた。
「じゃあ、あたしここだから。送ってくれてありがとうね」
そう言って俺と葉月に手を振った。