Fw:添付画像あり
そんな俺の言葉に、美優は唇を前に突き出して「はーい」と、ふて腐れた様に言った。
あんまり、美優のこういう表情は見たくない。
悲しませたり、怒らせたり、傷付けたくない。
俺は少しかがみ、その顔を覗き込む。
お互いの吐息が掛かるくらい顔を近付けると、美優は益々顔を赤くして潤んだ目をした。
栗色の髪から覗く、耳に光るダイヤのピアス。
それが良く見える様に、頬に掛かった艶やかなセミロングの髪を、耳に掛けてやる。
俺の指が美優の耳に触れると、美優はピクンと反応した。
ホワイトゴールドで出来たハート型の土台に小さなダイヤがちりばめられていて、一つだけ大きな、雫型をしたダイヤがぶら下がり、揺れている。
俺が、美優の十六歳の誕生日にプレゼントした、誕生石のピアス。
「似合ってるよ」
そう言って微笑むと、美優はとろんとした表情をした。
美優がこのピアスをつけている所を、あまり見た事が無かった。
気に入ってはくれなかったのかと思っていたが、学校につけて行くのだからそうではないらしい。