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俺達は藤本に視線を合わせた。
藤本はまだ小野田の腕にしがみついているが、悲痛に歪んだ顔の中にも、真っすぐな眼差しは自殺への疑いを主張していた。
「一緒に飛び降りた人、先輩だったけど、先輩の話なんて今まで聞いた事無かった。それなのに心中するなんて変だよね!?」
「亜由美、人には、他人には分からない悩みとかもあるんだ。交友関係だって、全部把握してるわけじゃないだろ」
「でもっ!でも……」
藤本が半ば叫びの様に投げ掛けた言葉に小野田は冷静に返し、藤本はまた言葉を失った。
確かに小野田の言う通りであるが、藤本の言う事も分かる。
それに俺達の学校だけで、この日三人も自殺している。
しかも他校でもあったというし。
小野田もおかしいとは思っているだろうが。
「藤本、その知り合いに最近おかしな事は無かったか?悩んでたとか、何でもいい、普段と変わった事」
興味本位で聞くわけでは無いが、このままでは藤本がやり切れないだろう。
せめて話だけでも聞く事が、今は藤本に取って良い事なんじゃないかと思った。
俺の言葉に藤本は少し悩んで、口を開いた。