Fw:添付画像あり

俺はいつから美優を好きになっていたのだろうか。

恋とは自然に始まる物だと思うが、俺は美優に対して恋心を抱いた事は無かった。

そう、初めから愛だった。

まだお互いに幼かった頃、初めて会った時、俺は美優を愛おしいと思った。

この子を俺が守りたいと、ガキながら思った。

あれから一度もその感情は揺るがない。

まるで潜在意識として組み込まれている様に、俺が美優を愛する事は当たり前で、それは絶対だった。

美優のどこが良いのかと聞かれたら、勿論愛らしい顔や性格も好きだが、美優だから好きだという答えが一番の真実だろう。



「美優……」

呟き、顔に掛かった髪を後ろへ流してやる。

美優は俺にそうされるのが好きだ。

月と星の明かりで、美優の寝顔が輝いて見える。

いつもより愛らしい顔を眺め、その唇に軽くキスを落とした。

美優は知っているだろうか。

この寝顔に、俺が何度口づけた事があるか。

起きている美優には一度しかない。


あれは中学の頃だったが、美優は拒否こそしなかったものの、小さな声で駄目だと言った。
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