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三日目



顔面を直に照らす陽射しの眩しさと、枕元に置いた携帯が着信を知らせながら震える、夢の中では耳障りな音楽で目を覚ました。

目を開け、夏の陽射しの眩しさからまた目を強く閉じ、何度か開けたり閉じたりを繰り返す。

すると漸く意識がはっきりとしてきた。

そして真夜中に起きた事を思い出した。

「美優!」

勢い良く体を起こし、隣に居るはずの美優の姿を探した。

だがそこに美優の姿は無かった。


変な夢を見た。

恐ろしい夢。

あまりにもリアルで、鮮明に思い出せる。

だがあれは夢だ。

現実にあんな事がある訳がない。

それを証拠に、美優の甘い残り香のするベッドには、美優の死体なんてない。

学校に行ったんだろう。

そうは思っても、寝汗以上に冷汗をかいている自分がいた。


着信音の鳴り止んだ携帯を見ると、時刻は昼前だった。

着信履歴を確認しようと操作を始めた時、また電話が鳴り始めた。

二秒程経ってからその電話に出る。

「はい」

寝起きの声で出ると、電話の相手が声を少しあらげた。

『いつまで寝てんだよ!大事な話があんだよ!』

その相手は小野田だった。
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