Fw:添付画像あり
小野田は何も言わず、ジーパンのポケットから携帯を取り出し、俺に画面を向けた。
08/07/16
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Fw:Fw:
添付画像あり
『添付画像あり』と書かれた下には、藤本と同じく待受サイズの画像が添付されていた。
「誰からきたのか分かんねえんだ、登録してないメアドだったし」
確かに藤本の時とは違い送り主の名前は表示されず、メールアドレスが表示されていた。
だが、この画像が来たからといって何だと言うのだろうか。
俺のそんな思いが顔に出ていたのか、小野田は苦笑した。
「実はさ、昨日は亜由美が居たから言わなかったんだけど……」
そこで一度言葉を区切ると、真剣な顔をして、一つ息を吐いた。
「他校で自殺した奴らも、この画像送られてきてたらしいんだ」
「……まさか」
「馬鹿みてぇだけど、この画像関係あるみたい。その噂ももう広まってる」
自虐的に笑いながら言う小野田は、きっと真剣に言っている。
俺がいくら有り得ないと言っても、画像が送られてきた本人は、心の底から有り得ないだなんて思えないだろう。