caramel popcorm
「…あ、よかったら食べる?」
「えっ?」
私はビックリして香輝を見ると、彼は満面の笑みで…下手したら頬まで、うっすらピンクだったらどうしようかと思った。
「…ぃ、いいの?」
「うん。いいよ」
差し出されたお弁当箱に入っているおにぎりを取ると、しっとりとした海苔の感触が伝わってきた。
口に入れるとおにぎりの塩がそんなに辛くなくて、ちょうどいいぐらい。
もう一口、口に頬張ると中に広がった酸味が私の脳を刺激する。
「…ッ……!! う、梅干し?」
き、嫌いじゃないよ? 嫌いじゃないけど…久し振りすぎて、きっつー!!
「あ、もしかして梅ダメだった?」
香輝の問いに私は、ただただ首を横に振るだけ。だって酸っぱすぎて、声が出ないんだもん…。
「しゅ…しゅっぱ…」