【改訂版】異世界でわたしは恋をする
「・・・今日はこのくらいにしておきましょうか。お疲れ様でしたユーリ様」
イザベラの声がいつものやわらかい声に戻る。
待ちに待った終了の合図。
一気に身体の力が抜けていく。
「はぁ・・・。体中が痛いわ。足もパンパン。笑顔の作りすぎで、顔が引きつって戻らないし。・・・大変なのね、ここの人達も」
「なにしろ時間がありませんから。厳しくし過ぎて申し訳ありません。湯浴みの準備はされてますのでお入り下さい。その後マッサージをいたしましょう」
「ありがとう。うれしい」
今のもっぱらの楽しみは、お風呂とその後のマッサージ。
がっちりと固定されたコルセットを外してもらうと、一気に開放感が体中を駆け巡った。
お湯に浸かれば、苛め抜いた老体?に暖かさがじんわりと染み入る。
「あああああ、気持ちいい・・・・」
それだけでも少し疲れは飛んでしまう。
ゆっくりお風呂に入った後、うつ伏せになりイザベラにマッサージをしてもらう。
力の加減が絶妙で寝てしまいそうになる。
「力加減はいかがですか?」
「すっごくきもちいい・・・」
「そういえば、イザベラに聞きたいことがあるんだけど」
「なんでございましょう?」
「ウィルって誰かと、その、付き合ってたりとかしないの?」