春色の輝き
ちょっとだけ、間があいた、その瞬間、亮ちゃんが、口を開いた。
「そうしてでも、叶哇と離れたくなかったんだよ。」
そんなストレートに言ってくれるとは、思いもしなかった。
「そ、そ、そうなんだ。ありがと。私も、亮ちゃんと一緒の高校に行きたいってずっと思ってたよ。」
ちょっと噛んじゃった。恥ずかしい。
「そっか。ありがとな。」
亮ちゃんは、ニコッと優しく笑った。
こんな時に、“あぁ。幸せだな。”って思うの。
あれ?
持っていた食器の感覚がない?
あ、知らない間に落としてたんだ。
割れてなくて良かった。
あれ?持てるけど、落としちゃう。
手に力が入らない?
「亮ちゃん。どうしよう……」
言った瞬間、私の視界が真っ暗になっていった。
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