春色の輝き

「亮ちゃん。起きたんだ。ごめんね。運んでくれて。ありがとう。」
亮ちゃんは、なぜか顔が赤い。
「？亮ちゃん？顔あか赤いよ？」
亮ちゃんは、さらに顔を赤くして、
「な、なんでもない。」
まぁ、そんなに気にならないけどね。
「そんなに赤い？」
んーそんなには分かんないけど……
「ううん！そんなには分かんないよ。」
でも、何年も一緒にいる私には分かる。
ちょっと照れてる時の顔だ。
なんで照れてるのかまでは、分かんないけどね……。
「ってか、叶哇。大丈夫？立ち上がれる？
さっき足が動かないって言ってたじゃん。｣
絶対聞くと思ってた。
「んー。まだ、ちょっと無理かな？」
ここは、正直に言わなきゃ。
って、いうか、ここは、ちゃんと素直に言いたい。
「そっか、行きたい所はある？おんぶか、お姫様だっこだけど。」
行きたい所……か。
明日死ぬかもしれないんだよね。
「学校の近くのカフェのベリーベリーパフェ食べたい。あとは、あ！カワイイぬいぐるみとか買って、海の方に行ってみたい。」
亮ちゃんは、やっぱり、ちょっとあきれた顔をした。
「１日で全部できるか？」
んー。確かにそうだよね。
多かったよね。