春色の輝き
「まぁ、でも、まだ1時だし、行くか。」
あ、でも、亮ちゃん、ずっとおんぶしてくれるんだよね。
座る時以外。
「おんぶの事は、気にすんなって。」
気づかれてた……
「じゃあ、服、着替えてくるね。このままじゃちょっとやだ。」
私が着ていた服は、ちょっと部屋着っぽかったから。
「分かった。じゃあ、15分後。終わったら呼んで。俺は、ここにいるから。なんかあったら呼べよ。」
亮ちゃんったら過保護。
「あ、足の事忘れてた。」
動けないんじゃん。
「じゃあ、クローゼットの前まで連れて行くわ。よっ。」
亮ちゃんは、また、私の体を軽々と持ち上げた。
なんか、やっぱり、“男の子”って感じ。
階段を降りていく。
少しの振動もこない。
亮ちゃん、そういう優しさも、ちゃんと伝わってるよ。
ありがとう。
< 25 / 51 >

この作品をシェア

pagetop