春色の輝き
学校への最寄り駅へ到着!
「うわぁー!久しぶりだぁー!あ、甘い匂いがするよ!右の方かな?」
次に、亮ちゃんが、喋ったその一言が、私を現実の世界へと、引き戻した。
「パフェ食べるんじゃねーの?」
そうだった。
「食べる!行こ行こ!」
ヤバイ。今、幸せの絶頂だ。
「あ、あそこじゃない?」
ちょっと先に見えた、カワイイお店。
1回来たことがあるから、すぐ分かっちゃう。
「よし。じゃあ、走るぞ。」
私の乗せた亮ちゃんの背中は、いつも以上に、頼もしくて、安心した。
「うん!行っけー!!」
全速力。この競技があったら、多分、私たちは1位だ。
亮ちゃん、私ね、直樹に会ったんだよ。
元気そうだったよ。
ちょっと、茶髪がかった髪の毛。
忘れるわけが無い。
だって、私達を、幸せにしてくれた人の髪の毛の色だもん。
そして、私達を、ずっと不安にさせてきた人の髪の毛の色だもん。
絶対に、一生忘れない。
忘れられない色なの。
「よし。着いたぞ。」
気がつくと、洋菓子店についていた。
「やったぁー!ついに、食べられるんだね!」
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