春色の輝き
亮ちゃんは、顔を赤く染めた。
「……っ。いるけど。何?」
え。いるんだ。初めて知った。
幼なじみなのに。ずっと一緒にいたのに。
どうして気がつかなかったんだろう。
「誰が好きなの?」
亮ちゃんは、また、うろたえた。
「それは、言えないわ。さすがに、恥ずい。」
そんなぁ。私にも言えないの?
なんか、胸のあたりが苦しくなってくる。
モヤモヤする。
これって、病気の症状?
でも、先生は、そんなこと言ってなかったよね?
何?このモヤモヤ。
消えてよ。
「ふぇ……」
な、なんで?涙がでるの?
「な、なんで、叶哇が泣いてんの?」
亮ちゃんがびっくりしてる。
「わ……かんっな……い」
分かんないよ。
ねぇ。どうして、私は泣いてるの?
「もしかして、ヤキモチ……妬いた?」
ヤキモチ?これが?
なんで?亮ちゃんが、私じゃなくて、他の人の事を好きになっちゃったから?
< 32 / 51 >

この作品をシェア

pagetop