春色の輝き

私は、席に戻った。
「ごめんね。急に泣いたりなんかして。」
あーあ。
なんか、かっこ悪いところ見られちゃったな。
「叶哇、俺さ、好きな子に、この夏、告白しようと思うんだ。」
こっ告白！？
「そうなんだ！じゃあ、応援するね！何か私が手伝うことってある？」
あ、なんか、また、モヤモヤが復活。
笑ってるのに。
｢叶哇は、このまま、笑って俺のそばにいてくれるだけでいいよ。まぁ、うまくいく確率は、全然分かんないんだけどなー。ってか、俺の事を、ちゃんとした男って思ってないと思う。」
そうなんだ。
なんか不安だなぁー。
亮ちゃんの恋。上手くいくといいんだけど。
でも、やっぱり、モヤモヤする。
消えろ。このモヤモヤ消えろ。ヤダ。なんで消えないの？意味分かんないんだけど。
「上手くいくといいね！」
でも、今は、応援しなきゃ。
「あぁ。頑張る。」
亮ちゃんの瞳の中は、ちょっと寂しそうだった。