春色の輝き
亮ちゃんは、そのうさぎと、レターセットを持って、
「亮ちゃん?」
もしかして、買ってくれるの?
そのうさぎ。
「これ、ください。」
亮ちゃんは、店員さんに出した。
「ねぇ、買ってくれるの?もしかして。」
亮ちゃんは、ふっ。と笑って、
「あんなに、かわいい顔されたら買ってあげたくもなるわ。」
“かわいい”その一言が私の胸に、また響いた。
亮ちゃんの言葉、1つ1つが胸に響く。
ダメだ。
気づくのが遅かった分、重症だ。
病気と同じね。
病気も、気づくのが遅かった分、重症だった。
「ありがと/////」
亮ちゃんは、私の顔をじっと見た。
「叶哇?顔、真っ赤だけど……。もしかして、熱?」
熱な訳ないじゃん。
照れてるんだよ。分かってよ。
「ち、違うもん!熱なんか出てない!」
私は、ほっぺをプゥーっとふくらませて言った。
「ホントか?ちょっと、ベンチ座るぞ。ほら、これ持ってて。」
亮ちゃんは、うさぎと、レターセットが、入った袋を、私に渡した。
それから、亮ちゃんは、おんぶをしていた私を、ベンチに座らせた。
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