春色の輝き

いつもそばにいた男の子といえば、亮ちゃんだし。
そう思ったら、なんか、亮ちゃんって、すごく優しくて、私にはもったいないくらいの人だよね。
「亮ちゃん。私ね、亮ちゃんのこと、大好きだよ。今までありがとう。そして、これからもよろしくね。」
わっ亮ちゃん耳まで真っ赤だ。
「ふふっ。亮ちゃんったら、耳まで真っ赤だよー。」
亮ちゃんは、「嘘。」って言って、手で顔を覆う。
それに私はずっと笑ってた。
「嘘じゃないよ。」
亮ちゃん、ほんとに今までありがとう。
でもね、私、亮ちゃんに隠してる事があるんだ。いつかそれも言わなきゃいけないんだけど……。でも、それは……
「入学式にでる１年生の皆さん！体育館前に行ってくださーい！」
ん。もう、行かなきゃ。
「亮ちゃん、行こ！」
私は、亮ちゃんの腕を引っ張って、体育館前まで走る。
「ねぇ。亮ちゃん、もし、私がこの世界から消えたら、どうする？」
別に普通に質問しただけ。
例えば、「何色が好き？」
って、聞くみたいな。
「それって、死ぬって事？」
「うん。そう。」
亮ちゃん、普通に聞いただけなのに、顔が真剣だ。
ヤバイ。嬉しい。