春色の輝き
愛琳がやっぱり、心配してた。
全部言えなくてごめんね。
ホントは、言いたい。でも、ダメなの。
「“また”って、また倒れるかもしれないの?」
私は、ちょっと笑って愛琳に言う。
「大丈夫。それに、今日から部活だし。頑張らなくちゃ!ね?へへ」
愛琳は、ちょっと、ホッとした顔で頷く。
朝休み終わりのチャイムが鳴ると、同時に、先生が入ってくる。
「席つけー。出席とるぞー。」
先生が、皆を座らす。
そして、先生が、私の事に気付き、
「今日から、野崎が復活した。仲良くしてやってくれ。じゃあ、野崎から、復活の一言をどうぞ!」
なっ……!
復活の一言!?
そんな事急に言われても困るよー!
「は、はい!」
ちょっと、変な声出ちゃったじゃない。
「えっと、今日から、復帰しました!えっと、さっきも言ったように、次、いつ倒れるか分かりません。学校でも、倒れてしまうかもしれないけど、その時は、よろしくお願いします。あと、私、皆のこと、あんまりよく知らないから、いっぱい話そ!亮ちゃん、今、あー見えて、結構、喋るから、話しかけてあげてね!あ、もしかしたら、私のいない所で仲良くなってた!?」
クラス中が、笑う。
「仲良くなってたなら、もーっと、仲良くしてあげてください!よろしくお願いします!」
そして、私は、席に戻った。
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