春色の輝き
「はいっ!タオルです!あと、うちわで仰ぐので、涼しくなりたい人は、こっちに来てくださいっ」
部員全員が私のもとへと集まってきた。
「うぉー。涼しー!!」
とか、
「最高ー!!」
とか、聞こえてくる。
やっぱり、いいよね。こういうのって。
部員達の喜ぶ声とか。
「じゃあ、練習始めるぞー。」
コーチが、練習開始のコールをした。
「はぇーっすよー。コーチー!」
などと、ぼやく部員もいる。
あ、次の仕事は、タイムを計るんだよね。
「じゃあ、タイムはかりまーす!」
聞こえるように、大きな声で。
亮ちゃんって、一年生で一番速いじゃん!
時々、先輩の記録だって抜かしてる。
「すごっ」
気づいたら、声に出てた。
でも、ホントにすごいの。
中学校の時と全然迫力が違う。
動きが素早い。
これって、もしかして、高校生選抜の全国大会優勝も夢じゃない!?
それに、チームワークもすごい良いし。
この学校を受けてよかった。
こんなにすごい人達と出会えたんだもん。
すごいよ。
亮ちゃんも良かったって思ってるのかな。
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