東高★男子サッカー部~私の仕事はマスコット
対決
「もう大丈夫??」
「うん!!」
わざわざ反対方向の私を迎えに来てくれた梓と朝の挨拶。
サチが早朝デートの日で良かった。
「朝練は行くの?」
「先に……沢井に会うよ」
いつもだったら、朝の教室でヒマそうにしてる筈。
私達は自分の恋心を隠して、きっと逃げてたね。
触れられればいい、なんて……心は置き去りにしちゃダメ。
今更だけど、気が付いて良かった。
朝から人の多い校門を少し駆け足でくぐると、まっすぐ教室へと向かう。
強くなりたいって、梓のおかげでそう思えたから……私は一人で行く事を選んだんだ。