東高★男子サッカー部~私の仕事はマスコット
対決



「もう大丈夫??」



「うん!!」



わざわざ反対方向の私を迎えに来てくれた梓と朝の挨拶。



サチが早朝デートの日で良かった。



「朝練は行くの?」



「先に……沢井に会うよ」



いつもだったら、朝の教室でヒマそうにしてる筈。



私達は自分の恋心を隠して、きっと逃げてたね。



触れられればいい、なんて……心は置き去りにしちゃダメ。



今更だけど、気が付いて良かった。



朝から人の多い校門を少し駆け足でくぐると、まっすぐ教室へと向かう。



強くなりたいって、梓のおかげでそう思えたから……私は一人で行く事を選んだんだ。



< 124 / 220 >

この作品をシェア

pagetop