東高★男子サッカー部~私の仕事はマスコット
その声に反応して振り返る毅先輩。
「こらっ牧田、ちゃんと聞け!!」
ようやく二人から開放されて、戻ってきた奈々子ちゃんは首を傾げた。
「毅先輩が怒られてるのは私のせい……なのかな?」
毅先輩の気持ちは知らなくても、周りが奈々子ちゃんのせいで……なんて無神経に言うから。
その思いつめたような表情が痛々しくて……
「奈々子ちゃん……」
声を上手にかけてあげられない私に、
「私……ここに居ない方がいいのかな??」
と更に呟いた。