東高★男子サッカー部~私の仕事はマスコット



ぴたりと奈々子ちゃんの前で足を止めた毅先輩の顔は……あの怖い先輩の顔じゃなくて、今までで一番穏やかな顔をしていた。



「まずは……悪かった。突然こんな所に誘って」



そうまっすぐに奈々子ちゃん向けて謝る先輩。



それに……



「そんな事ないです。……嬉しかったです」



真っ赤になりながら、可愛らしい声が精一杯の力を持って応える。



「俺から誘っておいてこんな事言うのは間違ってると思う。だけど……」



サッカー場の注目が集まる中



「気付くのが遅くなったけど、サッカー捨てても守りたいってキャプテンの言葉で思えたから……」



「はい」






「俺の彼女になって下さい!!」



< 151 / 220 >

この作品をシェア

pagetop