東高★男子サッカー部~私の仕事はマスコット
ぴたりと奈々子ちゃんの前で足を止めた毅先輩の顔は……あの怖い先輩の顔じゃなくて、今までで一番穏やかな顔をしていた。
「まずは……悪かった。突然こんな所に誘って」
そうまっすぐに奈々子ちゃん向けて謝る先輩。
それに……
「そんな事ないです。……嬉しかったです」
真っ赤になりながら、可愛らしい声が精一杯の力を持って応える。
「俺から誘っておいてこんな事言うのは間違ってると思う。だけど……」
サッカー場の注目が集まる中
「気付くのが遅くなったけど、サッカー捨てても守りたいってキャプテンの言葉で思えたから……」
「はい」
「俺の彼女になって下さい!!」