東高★男子サッカー部~私の仕事はマスコット
恋愛が怖い、その真意を聞けないまま……
「私が言いたかったのは亮さんの事」
「って事はひょっとして沙良先輩も??」
「うん、去年の秋頃……だったかなぁ」
懐かしむように、ボールを追う亮先輩を目で追いかけながら。
沙良先輩から聞いた話。
本当に聞いて良かった。
もし、知らないままだったら……私はまだ亮先輩の言葉を信じていたかもしれないから。
耳元で毎日囁かれる「好き」の言葉。
単純な私はそれを、疑いもしていなかった。