東高★男子サッカー部~私の仕事はマスコット
いつもの軽い口調で、簡単に好きって言葉を連発する亮先輩に沙良先輩ははっきりと断ったらしい。
「マスコットは……辞めたくなかったし」
もし、亮先輩と付き合うことになったら、楽しくてしょうがないこの場所から去らなくてはいけない。
それでも何度も辞めて彼女になって……と口説かれ続けて。
「どうしても無理って言ったらしばらく口利いてくれないこともあったっけ」
「そんな……」
「本当だよ。私が思うに亮さんはね、コンプレックスを抱えてると思うんだ」
そんな事があってもマスコットを辞めずに、今では普通に亮先輩と話せてる沙良先輩は強いと思った。
私には……とても出来そうにない。