東高★男子サッカー部~私の仕事はマスコット
そう素直に伝えると……
「そうかな?一人の人を綾ちゃんみたいに好きになって突き通すのも強さ、だよ」
と、とことん気遣ってくれる優しさに泣きそうで。
「去年の大会の後、潤さんがキャプテンに選ばれて……それから、ね」
そう、キャプテンの座を勝ち取る事の出来なかった亮先輩は、ライバルであるキャプテンにきっと嫉妬心を抱いてた。
サッカーでダメならせめて……。
そう考えた結果が、キャプテンが好きだと噂の沙良先輩を奪う事だったんだろう。
「えと……あれ??っていう事は」
何でだろう……モヤモヤする。
「うん、亮さんは潤キャプテンが今好きなのは綾ちゃんじゃないかって……思ってると思うよ?」
その、沙良先輩の言葉。
かちっと私の小さな頭の中で、パズルのような何かがはまった気がした。
だから……キャプテンの前であんな事。