東高★男子サッカー部~私の仕事はマスコット
「やり……ます」
搾り出した私の声と共に、くしゃりと撫でられる頭。
「ありがとっ!!助かるよ」
太陽みたいな笑顔に照らされて……この人を笑顔に出来て、それだけで良かった!!って
そんな風に思ったんだ。
まさか、このサッカー部の伝統なんて全く知らずに
私にとっては生まれて初めての、ドキドキするような容姿を持った異性から
しかも、真剣なお願いを……
断るなんて出来なかった。
「童顔だけど悪くないかもね?」
そんなギャラリーの声と一緒に、私の巻いた髪がふわりと宙に舞って……そこには、嬉しそうな天城キャプテンの笑顔が降っていた。