東高★男子サッカー部~私の仕事はマスコット
「亮っ!!」
雄叫びのような声が場内へ響き渡った。
その迫力に相手チームも一瞬怯む。
そんな一瞬の隙をついて華麗なパスが亮先輩へと放たれる。
一瞬の判断でそのボールを蹴り上げ……
気が付いた時には、ゴールネットが揺れていた。
たぶん……時間にしたら本当にあっという間で、全然追いつけないまま
「やったぁ!!」
周りから聞こえる声でようやく我に返る。
「亮先輩が……決めたんだ!!」
もしも負けるような事があったら、そんな事を一瞬でも思ってしまった自分を恥じながら
勢いに乗る部員、そして私達。
試合は……そのまま1対0で幕を閉じた。