東高★男子サッカー部~私の仕事はマスコット
一度はOKしてしまった私を、キャプテンは責める事無く……そのままサッカー場の裏へ連れて行くとまっすぐな瞳で話を聞いてくれた。
「そっか、うちの部員が傷つけるような事して……悪かった」
「そんな……やめて下さい」
何の迷いもなくぺこりと頭を下げた姿に慌ててしまって……
「でも」
「でも??」
「俺は彼氏のいない倉野に来て欲しい」
彼氏がいる子じゃダメなんだ、と不可解な言葉を呟いて……
二人きりで見つめ合った事で一気に高鳴った心臓が、更に破裂してしまうかと思うぐらい痛んだ。
だって……
私はぎゅうっと、大きな胸の中に抱き寄せられていたんだから。