拾ったワンコは御曹司!?…
「なに? 荷物は全部届いてるよ…」


ここはオートロックで留守の時の宅配は1階の管理人さんが受け取ってくれる事になっている。


それに
引っ越して来たばかりの私に
他人が荷物を玄関前に置いて行く事は無いはず。


段ボール箱を見るが
送り状も何も貼られていないし
何も書かれていない。


「お兄ちゃんかな?」


段ボール箱は
持とうとしても持てる大きさじゃない。


何が入ってるのか蓋を開けて見る。


「ぎゃっー!!しっ死体!!誰かー!!」


私の大きな叫び声に


「んー 煩いなぁ」


箱の中の人が両手を上げて伸びをする。


「生きてる…」


段ボール箱に入って居たのは
生きた男の人だった。


「当たり前だろ?」


「なっ何で人の家の前に居るのよ! 

それもこんな箱に入って!?

警察呼ぶわよ!?」


「俺、捨てられたから、おまえ拾って?」


「はぁ!?意味分かんない!!」


警察ヘ電話をかけようとした時


彼の首にぶら下がったダンボール紙が目に入った。



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