森下くんの恋愛事情
「高梨さん!」
「も、森下くん?」
「中にいる?」
「うん」
扉を触ってみたら、
薄くて、多分蹴ったら扉が飛ぶぐらいやわいものだと思う。
「どこまで下がれる?」
「えっと、マットの上なら5mくらい離れられるよ」
「できるだけ下がって」
「うん。でも、何するの?」
「扉を壊す」
「ええ!」
「いい?」
「いいよ」
少し離れて、思いっきりけると、
さっきの扉と違って、
バキッとなった。