森下くんの恋愛事情

「よかった、ふふっ」

「おい、家族の前でいちゃいちゃするな」

「むぅ」


響くんにそう言われたのが嫌だったのか莉音はブツブツ言い出した。


「彼女いないくせに。モテないくせに。

今まで彼女一人もいなかったのに。恋したことないくせに。

彼女できないくせに。私より年下なのに生意気なのよ。

だいたい彼女いたことない人に

彼氏いる私のことをブーブー言うこと無いじゃん。

私のこと嫌いでも悠李のこと悪く言わなくていいじゃん」


という、2回に1回は彼女がいないことを言う

怖めのセリフをこぼしながら朝ごはんを運ぶ。


「姉さん、そんなに言わなくてもいいじゃん」

「わかってるけど!わかってるんだけど!

年上としての対抗心が…」

「それをわかってないっていうんだよ」


奏さん。的確すぎます。

莉音は言葉がでない。

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