森下くんの恋愛事情
ちょっとどもり気味ではあるけど、男の子は歩き出した。
私服の可愛い女の子が歩いていると
噂になったのか野次馬がどんどん増える。
教室につく頃は囲まれていて、
呼ばなくても、気づいた奏くんが出てきた。
「姉さん」
「あ、奏ー。はい、携帯」
「ありがと」
携帯をわたしてすぐに奏くんの影から人が出てきた。
「おい〜、なんだよー。彼女?」
「うるさい」
「奏のお友達?」
莉音も軽く喋りかける。
「はい!俺、間宮遥輝っす!」
「間宮?」
「間宮っす!ん?おねーさん、高梨莉音さんすか?」
「う、ん。そーだけど」