森下くんの恋愛事情
保健室を出て歩き出すけど、
莉音は半歩後ろを歩いている。
はぁ、ほんとにやり過ぎたかもしれない。
体育館について、一番最初に僕らに気づいたのは
玲音で。
「帰らなくてよかったのか?送りがいるか?」
「いや、莉音が着たいって言ったから来た。
僕も顔出したかったし」
僕らの会話で気づいたのかみんなが来た。
そこで、玲音が莉音の異変に気づいたらしく。
「莉音?どうかしたか?」
「っ、何もない」
「ほんとか?」
「…っ、佐々木くん!」
莉音は耐え切れなくなったのか、
少し涙目になって玲音に抱きついた。
妬けるけど、今回ばかりは僕が悪いのが明白で。
玲音は翔たちと一緒に莉音を僕から離して。
僕の周りに残ったのは先輩達。